6月某日、御園座(みそのざ)でミュージカルを観てきました!
ご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、隈研吾 設計によりモダンに生まれ変わった、名古屋の伝統的な演芸場です。
つい最近…と思っていたら、リニューアルからもう7年経っていました。歌舞伎はもちろん、コンサート、ミュージカル、吉本新喜劇の公演もやっています♪
演目は「ダンス オブ ヴァンパイア」
1997年にウィーンで初演された、ミヒャエル・クンツェ脚本のミュージカル。
日本での初演は2006年、主演は今回と同じく山口祐一郎です。(今回は城田優とのWキャストですが、20年近くも…凄いですね!)
ー終わりなき欲望こそが神!
vs 理性こそがこの世の希望!
ー勝つのはどちらか? いや、どちらでもいい!?
どんな意味?
ヴァンパイアと欲望??
全く想像できませんが、予習はせずに 素直に舞台からの刺激を楽しもう!と思い出かけました。

さて、終演。。。
ストーリーが???
数々の伏線は謎のまま回収されず、ダンスホールのように弾けて終わった舞台に唖然としてしまいました。
が、そこは敢えて追求せず(*´▽`*)
音楽&ダンス&演出を存分に楽しんだ★ということにしちゃいます。
普段は ある程度ストーリーを頭に入れて、または展開を想像しながら観るので、それができない この演目に戸惑ったのが正直なところです。
話が飛躍するようですが、
「状況把握」「社会的ルール」「暗黙の了解」の理解が難しいASDをもつ方にとっては、日常生活もこんな感じなのかもしれないな〜と思うのです。
◆どうしてそんな展開になったのか分からない。
(途中にある 必然的な小さいコミュニケーションを見逃しがち。非言語コミュが苦手)
◆何のための会話か分からない。
(話し言葉は、雑談が混じったり 語順が入れ替わったり…脳内整理が必要)
◆理解ができず固まってしまう
(通常と違いすぎて”次”を見通せない。思考が止まる)
生徒達にそんな共感をしてしまう、強烈な舞台を なぜ観に来たかというと…大学の後輩が、オケピットにいます♪と連絡をくれたからです。
なんと20年ぶりの再会!!
出待ちファンの方々の陰で、思わず抱擁を交わしてしまいました。

美しいもの
素敵な音楽
一体となる舞台を作りたい
これらも人間の欲望ですね。
生活必需品ではないけれど、ないと 心が乾いてしまう芸術。そんな世界を目指し、朝から夜まで練習していた時代(20年前…)があったことを思い出しました。土曜日の朝は8:30から吹奏楽の授業でしたね。部活の朝練か!
どこか体育会系の金管学科。「音大=優雅そう」とはほど遠いハードロックな日々を懐かしく感じます。あの頃の音楽は、表現への欲求というよりは、生活そのものでした。
そして。
生徒達の未来のために、
彼らが 欲望vs理性の折合いをつける力を育てるために、これからもクリエイティブな療育を!
と誓った私です。「療育指導を通して誰かの力になりたい」というのも、欲求なのかもしれません。
ミュージカル公演は長丁場!まだ大阪〜福岡と続きます。
出演者始め関係皆様、どうか体調にお気をつけ下さい。素敵な千秋楽を迎えられますよう♪♪